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法務翻訳の専門性 ― よりよい協働のために 山田美穂 法務翻訳については、「専門用語が難しい」あるいは「似たような言い回しが多いのでそれを覚えれば難しくない」など様々な受けとめがあります。ただ、いずれにしても関心が用語のレベルに集中しているように思われます。「内容を正確に理解し適切に表現する」という翻訳の基本に照らしたとき、この分野に特有の難しさはあるか? この点について、契約書翻訳についての日頃の経験を振り返りつつ、専門性につい考えてみました。 言葉を支える発想 ある日の父と子の会話。 子:お父さん、水族館行くよね、約束だよね 父:ああ、約束だ。一緒に行こうなぁ 子:明日、行くんだよね? 父:明日、行くとは言ってないぞ 子:でも、6 月中って言ったよ。明日、6...

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