JATPATENT委員で特許翻訳者・工学博士の杉山範雄さんをお迎えして、『機械翻訳と原文一括置換を併用した明細書翻訳』というテーマでお話しいただきました。秀丸テキストエディタとマクロ機能、Google翻訳を駆使して、素早くミスなく、1日5000ワードの英和翻訳を行う手法をご紹介いただきました。プレゼン前半では、Word←→秀丸間での作業、後半ではTrados←→秀丸間での作業のデモがありました。

20年以上かけて秀丸エディタにさまざまな自作マクロやGoogle翻訳機能を組み込まれたとのことで、杉山さんのオリジナルな作業環境を見せていただきました。ベテラン特許翻訳者が実際にどのように作業を行っているのかを垣間見ることができる貴重な機会でした。

これほどまでの作り込みを完全にマネすることは難しいとは思いますが、杉山さんのデモを通じて、日々の仕事に活かせるヒントが得られたのではないかと思います。JAT会員には動画を無料で公開しますので、ぜひご覧ください。(動画は準備中です)

質疑応答であがった質問を幾つかご紹介します。(全部拾えていないかもしれません、ごめんなさい。)

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Q1. 原文ファイルにGoogle翻訳(Machine Translation; MT)が挿入されるが、MTはどのように利用するのか?訳文ファイルにそのままコピペすることはあるか?
A1. MTは「良きパートナー」。翻訳時の参考にはするが、誤訳もあるので、そのままコピペすることはない。

Q2. マクロはショートカットキーで動かしているのか?
A2. はい、一番多用するのはショートカットキー。打ち込まず、タイプレスでショートカットキーを利用する。

Q3. 活用する動詞など、語尾が違う単語を用語集にどのように登録しているか?
A3. 語尾の違う語も置換できるようにマクロを組んである。また、活用形ごとに用語集に登録もしてある。

Q4. 置換利用時に用語集はソートするのか?用語集は単語の長い順に作っているのか?
A4. 用語集には随時どんどん登録して、置換処理をするときにソフトが長い順にソートして適用する。そのようにソフトを作ってある。

Q5. 高速置換ソフトを作ってくれたプログラマにはどこで出会ったのか?
A5. 秀丸シリーズ関連のマクロが登録されているサイトで優秀なプログラマを見つけ、カスタマイズを直接依頼した。 https://hide.maruo.co.jp/lib/m...
※杉山さん(「おすぎ」さん)のマクロもこちらに登録されています。参加者から「おすぎさんのマクロを毎日使っています。ありがとうございます。」との声もいただきました!

Q6. 杉山さんの置換マクロは非売品とのことだが、市販されているお勧めの置換ソフトはあるか?
A6. Simply Termsがある。
※参加者から「simply termsのサイトの「翻訳作業マクロ集」には用語置換すると自動で用語集が作製されるものがあります」とのコメントをいただきました。
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杉山さん、貴重な知識・情報をシェアしていただきありがとうございました!

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20240412seminar


(文責:JATPATENT 平林)