日付:
2016年9月17日
時間:
2:00 午後 - 5:00 午後
場所:
清泉女子大学

今回、TACセミナーでは初の試みとなる二部制での月例セミナーを行います。
※ セミナー会場の教室が121から132へ変更になりました。

第一部
タイトル:フリーランス金融翻訳者としてお互いに頑張っていくために!
講師:鈴木立哉

概要:

病気になって勤めていた会社を辞め、「せっかく休むのだから、翻訳者になってみよう!」と思って歩み始めた実務翻訳者の道。無我夢中で走り続けて、気がついたら14年たっていました。

私なぞまだまだ修行中の身です。英語力も、日本語力もお恥ずかしい限り。特別なノウハウを身につけたわけでもありませんし、ハイテクなツールを使いこなすこともできず、日々目の前の英文と格闘しながら「何でこんなに分からないんだ!」「どうしてちゃんとできないんだ?」とくやしがり、地団駄を踏むている体たらくで、皆さんの前で偉そうなことをお話しできる資格もあるとは思えません。ただ、10数年同じ道を追求してきた結果、自分が今していること、課題に思っていること、悩んでいることを率直にお話したり、若い皆様からのご質問にお答えしたりする形であれば、もしかしたら何か貢献できるかも?と思い、今回の機会を設けていただきました。

私に与えられた時間75分のうち、最初の20分ほどは昨年出版しました『金融英語の基礎と応用 すぐに役立つ表現・文例1300』の概要と執筆にあたっての裏話などを披露させていただきます。本を執筆する場合と翻訳する場合の違いなどもお話しできればと思います(このパートは昨年から今年にかけて翻訳勉強会「翻訳互学会」「十人十色」でお話した「「のんきなカツオとイクラの憂鬱」『金融英語の基礎と応用』をめぐるスッタモンダ」~」の私のパートと重なりますのでご注意ください)。ま、本の宣伝かな?

そして後半の55分を使って、すでに係の方から頂戴している金融翻訳者の皆様からのご質問にお答えしていきます。ご質問への私の答えを出発点に質疑応答に発展していければと思っています。

なお、イカロス出版さまからご依頼を受け、8月20日発売『通訳翻訳ジャーナル』秋号に「金融翻訳者になるための方法&スキルアップ法」を執筆しました。最初の原稿は1万字ほど書きましたが、項数の関係で割愛した(ボツになった)1200字の原稿(「好きを仕事にする」とは? ― 覚悟と意欲と適性を確認する)を持参させていただきます。

皆さんの貴重な時間をいただいてお話させていただくせっかくの機会、お互いに充実した時間になれれば、と思います。

どうぞよろしくお願いします。

講師プロフィール:

一橋大学社会学部卒。米コロンビア大学ビジネススクール修了(MBA:専攻は会計とファイナンス)。野村證券勤務などを経て、2002年、42歳の時に翻訳者として独立。現在は主にマクロ経済や金融分野のレポート、契約書などの英日翻訳を手がける。訳書に『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』(ダイヤモンド社)『世界でいちばん大切にしたい会社 コンシャス・カンパニー』(翔泳社)『ブレイクアウト・ネーションズ』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)など。著書に『金融英語の基礎と応用 すぐに役立つ表現・文例1300』(講談社)。

第二部
タイトル:舛添知事の辞任メッセージを訳す
講師:フレッド・ウレマン

概要:

長年にわたり、石原慎太郎が東京都知事の座にありました。彼が国政に戻るためようやく知事を辞任した時、石原から後継者に指名されたのは猪瀬直樹でした。自民党と公明党の支持を受け、猪瀬は軽々と都知事選に勝利しましたが、間もなく金銭に関する騒ぎが巻き起こり、辞任に追い込まれました。続く都知事選では舛添要一が乗り出し、自民党と公明党の支持を受けて軽々と都知事選に勝利しましたが、間もなく金銭に関する騒ぎが巻き起こり、辞任に追い込まれました。

今回は彼の辞任にあたっての短いスピーチを取り上げます。取り上げた主な理由は、これがこの種の文書では非常に典型的な文面であることに加え、我々は辞任の背景を知っているために、言葉を選ぶ際にその知識を参考にできるという点にあります。特に私が着目したいのは、こうした言葉の選択についてです。本質的には同じことを言うのに、何通りもの表現があります。そこで適切な表現を探すのが翻訳者の技術というものです。この点について、活発なディスカッションをしたいと望んでいます。

ワークショップで使用するテキストはこちらからダウンロードいただけます。

講師プロフィール:

生まれも育ちもピッツバーグで、ミシガン大学に通い、1963年に日本に来ました。日本に着いてからしばらくは学生のフリをして過ごしましたが、やがて翻訳というものを発見しました。それからは現在に至るまで、翻訳者のフリをして過ごしてきました。いつの日か「フリ」を止めて、本当の翻訳者になることを望みつつ。最も興味を持っている翻訳分野は、政治とビジネス/経済です。長年にわたり、株式会社を構えていましたが、現在はLLPにしています。長年にわたりオフィスを渋谷に構えていましたが、現在は川崎の自宅で仕事をしています。ご質問があればいつでもどうぞ。

開催日:2016年9月17日(土)
時間: 14:00〜17:00
開場: 13:30 開演:14:00
14:05~ 第一部 プレゼンテーション 鈴木氏
15:30~ 第二部 ワークショップ ウレマン氏
会場: 清泉女子大学 1号館 2階 教室 132
所在地: 東京都品川区東五反田3−16−21
参加費:JAT会員・・・1,000円 / 非会員・・・3,000円(事前申込不要)

交流会: 17:00~19:00(事前予約が推奨されます。セミナー受付にて現金でお支払ください)
会場:セミナー会場(清泉女子大学、教室 132)
交流会費用:1名2,500円(食事と飲物)

チケットは販売中です!

問い合わせ:[email protected]

鈴木立哉

ウレマン・フレッド