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J17:Chiba Naoko
J43:岡田崇志
J87:Tanaka Hiroko
第2位:J89 多田正幸
第1位:J80 北本聖月

ファイナリスト

J17:Chiba Naoko

ウラジミール・プーチンによるいわれのない不法なウクライナ侵攻は、政治的な結束と決意を呼び覚ます契機となりました。昨年の英国に続き、今年はドイツのリーダーシップの下、G7はかつてないほどの結束を見せています。昨日ブリュッセルで開かれたG7首脳会合ではショルツ首相が議長を務め、G7が一丸となってこの侵略に立ち向かう決意を固めました。

プーチンは1か月前に侵攻を開始したとき、西側諸国が静観すると考えていました。このような思惑に反し、我々は、ロシアの軍事力を無力化させるために同盟国と躊躇なく足並みを揃え、世界に類を見ないほど強力な制裁に動きました。G7は国際社会の対応を主導し、この侵攻に加担するいかなる勢力とも対峙してきました。

我々は、ロシア大統領府(クレムリン)に対し徹底的に警告を繰り返しています。英国が議長国を務め昨年12月にリバプールで開催されたG7外相会合で、私は、アンナレーナ・ベアボック独外相ほか参加メンバーとともに、ウクライナに対するいかなる侵略も「重大な結果を招く」ことを明確にしました。

我々民主主義国による同盟は世界経済の過半を占めており、制裁を通じて最大限の影響力を発揮することが可能となります。G7はドイツ主導で行われた制裁活動により、この取組みの最重要調整機関としての地位を確立してきました。我々は、ロシアのオリガルヒ、銀行、企業に網羅的に制裁を科し、プーチン政権の資金源を断ち切ることで、侵略の継続を阻害してきました。

英国首相は昨日のG7首脳会議に参加し、次の段階へと歩を進めました。英国は、ロシア軍へ反転攻勢をかけるウクライナ市民の防御力強化のために、同盟国と連携して軍事・経済支援を拡充していくとの決定を公表しました。

これを受け、ロシアのウクライナ侵略を確実に失敗させるため、我々はこれまで以上に深く広く踏み込んでいきます。プーチン政権を擁護・支持する新興企業や個人に的を絞り、より重点的に取り組んでいきます。

同盟国と連携して抜け道を塞ぎ、他国の支援を受けてロシアが我々の全面制裁から逃れることを防いでいきます。プーチン側近のロシア企業やオリガルヒには、引き続きプレッシャーをかけ続けます。プーチンの取り巻きには、ハムステッドの家々からハンブルグの港まで、逃げ場がないことを知らしめるのです。

決然たるリーダーシップを発揮し、防衛と安全へと舵を切ったショルツ首相に、私は拍手を送りたい。ショルツ首相はドイツの国防費引き上げと、ウクライナ治安部隊への軍事援助開始という歴史的な決定を下しました。また、ロシアのパイプライン「ノルドストリーム2」を凍結させるなど、勇気ある行動も示しました。目的を同じくして、英国は欧州のNATO加盟国最大の国防支出国として、ウクライナに対し次世代型対戦車兵器や対空ミサイルの追加供与を行っています。また、同盟国と協力して、ロシア産の原油やガスへの依存度の軽減にも努めています。たとえ困難であろうと、自由と安全はすべてに優先されなくてはなりません。

主権と安全を支持する友好国をより多く呼び集め、取り得る手段を広げていきます。プーチンはウクライナに全面戦争を仕掛け、自由の根幹に対する激しい攻勢を至る所で行っています。このため、我々は主権のために立ち上がる世界中の国々に手を差し伸べ、国際的な結束を強化していく必要があるのです。


J43:岡田崇志

ウラジミール・プーチンによる一方的かつ非合法なウクライナへの侵攻は、政治的な結束と意思の統一を再び取り戻すきっかけとなった。昨年の英国に引き続き、今年はドイツのリーダーシップの下で、G7はかつてないほどのまとまりを見せている。昨日 ブリュッセルで開催されたショルツ首相を議長とするG7サミットにて、我々は共に侵攻に立ち向かう決意を固めたのである。

一か月前に卑劣な侵攻を開始した時点では、プーチンは我々が黙認すると踏んでいたのであろう。しかし、我々同盟国は連携し、断固とした態度で行動に移した。プーチンの戦争遂行能力を無力化すべく、史上最大規模の制裁を課したのである。G7は先頭に立って、このような国際的な対応を率いてきた。対象とするのは、この侵略に加担する全ての者である。

我々は、クレムリンに対し繰り返し警告してきたことを忠実に実行している。遡ること12月、リバプールで英国が議長国を務める会合が開催されたが、そこで私はアンナレーナ・ベアボックや他のG7メンバーと並んで、ウクライナに対するいかなる侵攻も重大な結果をもたらすことを明言していたのである。

我々民主主義陣営は世界経済の過半を占めており、制裁によって行使できる影響力は比類なきものである。ドイツのリーダーシップの下で実行された数々の施策を通じて、G7は揺るぎない地位を築いた。この任務における最も重要な調整機関としての地位である。我々はロシアのオリガルヒ、銀行、企業に対し包括的に打撃を与え、プーチン政権への資金を断ち、侵攻を継続する能力を低下させてきた。

昨日、我が国の首相は次なる一歩に向けてG7首脳会談に臨んだ。首相は同盟国と連携の上、ウクライナ国民への軍事的、経済的支援を増大させる意思を表明した。プーチンの軍隊を形勢不利に追い込むための防衛力強化を目的とするものである。

ウクライナにおけるプーチンの失敗を確実にすべく、これまで以上に広範に、踏み込んだ対応を行っているのは、このような背景からである。今後、プーチン政権を支援する新たな産業や個人に狙いを定め、より集中的な制裁を課すつもりである。

我々同盟国は協調して制裁の抜け穴を塞ぎ、第三者がロシアの制裁逃れに手を貸すことを阻止すべく取り組んでいる。プーチンの最側近にあたるロシア企業やオリガルヒへの圧力も継続して強めていく。プーチンの取り巻きへのメッセージははっきりしている。「ハムステッドの住宅街からハンブルグの港に至るまで、隠れ蓑はどこにもない。」

ショルツ首相が決断力とリーダーシップを発揮し、安全保障政策の転換の先駆けとなったことは賞賛に値する。彼はドイツの防衛費引き上げに加え、ウクライナの自衛のための軍事的援助を開始するという歴史的な英断を行った。さらには、大胆にもロシアのノルドストリーム2の凍結に踏み切った。志を同じくして英国も、ヨーロッパのNATOの中で最大の防衛費支出国の立場から、一歩踏み込んだ援助を行おうとしている。ウクライナへの次世代対戦車兵器と対空ミサイルの提供である。加えて、我々は同盟国と連携し、ロシア産石油とガスへの依存を減らす努力を続けている。困難かもしれないが、自由と安全に勝るものはない。

我々はより多くの友好国から賛同を集めることによって、主権と安全を求める取り組みを広げていく。プーチンはウクライナに対し全面戦争を始め、自由を根本から脅かす正面攻撃を仕掛けている。今こそ、主権のために立ち上がろうとする世界中の国々に働きかけ、国際的な協力体制を築かねばならない。


J87:Tanaka Hiroko

 ウラジーミル・プーチンによる違法でいわれのないウクライナ侵攻は、政治的団結と決意を再燃させるきっかけとなっています。昨年の英国、そして本年のドイツ主催によるこのG7(先進国首脳会議)では、メンバーはかつてないほどの団結を見せています。ショルツ独首相が議長を務めベルギーのブリュッセルで開催されているG7サミットで昨日、この直面する侵攻に一丸となって立ち向かう決意を強固にしました。

 残虐な侵攻を始めた1か月前、プーチンはG7同盟国がこれを傍観すると期待していました。ところが、我々はロシアの武力を弱体化させるため、これまで世界に類を見ない最大級の制裁を協調して行うことを決定しました。侵攻に加担するあらゆるものを対象に、G7はこの国際的な措置の先頭に立っています。

 我々は継続してロシア政府に対し、徹底的に警告を繰り返しています。昨年12月、私はアンナレーナ・ベアボック独外相や他国の外相とともにリバプールで行われた英国主催のG7外相会合の席につき、ウクライナにおけるいかなる侵攻も重大な結果を招くという認識を表明しました。

 民主主義国家は世界経済の半分以上を担っており、制裁によって比類ない影響を与えます。ドイツ指導のもとでの対応は、G7がこの使命における最も重要な調整機関であるという立場を揺るぎないものにしました。ロシアのオリガルヒ(新興財閥)、銀行、そしてビジネスにまとめて打撃を与え、プーチン政権の資金源を断ち切り、侵攻を続ける力を低下させます。

 わが英国首相も次の段階に進むため、昨日のG7首脳会議に参加しました。首相は、同盟国と連携してウクライナが自衛力を強化し、プーチン勢力の形勢が不利になるよう、軍事面と経済面での支援を行うと決意を明らかにしました。

 だからこそ、プーチンをウクライナで確実に敗北させるために、かつてないほど広範かつ入念にこの事案に取り組んでいます。プーチン政権をほう助している新興産業や個人を集中的に制裁対象とします。

 我々が全力を注いだ制裁措置の抜け穴を埋め、ロシアがこれを逃れるために他国が手を貸さないよう英国は同盟国と連携しています。プーチンに近いロシア企業や新興財閥への圧力強化を維持します。プーチンの周囲にいる人間に向けた声明は確固たるものです。つまり、ハムステッドの住宅街だろうとハンブルクの港だろうと、隠れる場所などないということです。

 ショルツ首相がその圧倒的な指導力で防衛と安全に関して政策の転換を宣言したことに、私は拍手を送ります。ドイツは国防費を引き上げ、ウクライナの自衛を支援するため軍事援助を行うという、歴史的に重要な決定を下しました。ショルツ首相はまた、ロシアの海底パイプライン「ノルドストリーム2」のプロジェクト承認停止を勇気をもって明らかにしました。志を同じくして、英国も次世代の対戦車火器や対空ミサイルをウクライナに供給するため、NATO(北大西洋条約機構)におけるヨーロッパ最大の国防費強化をはかっています。これに加え、同盟国と石油およびガスのロシア依存を減少させるべく協調しています。これは難しいことかもしれませんが、自由と安全の確保が最優先されなければなりません。

 主権と安全を守るために、友好国を結集し、制裁措置の範囲を拡大します。プーチンはウクライナと全面戦争を行い、そしてどこであろうと自由に基盤を置いている国に全面攻撃を仕掛けています。我々には主権のために立ち上がろうとする世界の国々に手を差し伸べて、グローバル連合を確立することがなおさら必要なのです。


第2位:J89 多田正幸

ウラジミール・プーチン氏によるウクライナへの不法かつ不当な侵攻は、各国の連帯と決意を再び強固にするきっかけとなりました。昨年は英国、今年はドイツによる主導の下、主要7カ国(G7)はかつてないほどの結束を見せています。ショルツ首相を議長として3月24日にブリュッセルで開催されたG7首脳会議では、この侵攻に立ち向かうために団結する決意が固められました。

2月下旬に非道なロシア軍が侵攻した当時、プーチン氏は我々が事態を静観すると予測していました。我々はむしろロシア軍を無力化するため、これまで実施してきたような最も強力な制裁を通じて、同盟する国々とともに断固とした措置を講じました。G7は、この侵攻に加担するすべての者に対する国際的な対応を牽引しています。

我々は徹底してロシア政府に対する警告を繰り返しています。私は昨年12月、英国を議長国としてリバプールに集まったアナレーナ・ベアボック氏などG7の関係大臣と肩を並べ、ウクライナへのいかなる侵攻も重大な結果を招くということを明確にしました。

民主主義国家の同盟は世界経済の5割以上のシェアを占めており、制裁を通じて比類なき影響力を行使することができます。ドイツ主導の下で実施してきた行動により、この使命において、G7が最も重要な調整機関としての役割を担っていることが明確になりました。プーチン政権への資金の流れを止め、侵攻を維持できなくするため、我々は一体となってロシアのオリガルヒ(新興財閥)や銀行、企業に打撃を与えています。

次の段階に進むため、英首相は3月24日にG7首脳と会合し、ウクライナの人々への軍事的、経済的な支援を拡大するために同盟諸国と協働するという英国の決意を明確にしました。これはウクライナが防衛力を強化し、プーチン軍を劣勢に追い込むことができるようにすることを目的としています。

ウクライナにおけるプーチン氏の試みを確実に失敗に終わらせるために我々がこれまで以上に深く、広く取り組みを進めているのはこのためです。プーチン政権に加担する新興産業や個人に照準を絞ることで、より深い措置を実行します。

抜け穴を閉じるため、そして全面的な制裁措置からの回避を目的とするロシアへの支援を防ぐため、我々は同盟諸国と協働しています。プーチン氏に最も近い露企業やオリガルヒへの圧力を強めていきます。プーチン氏を取り巻く人々へのメッセージは明確です。「ハムステッドの邸宅からハンブルグの港湾にいたるまで、隠れる場所はどこにもない」

確固たるリーダーシップにより防衛面と安全面における転換点を導いたショルツ首相に称賛を送ります。ウクライナの自衛を支援するため、ドイツの国防費を拡大して軍事援助を開始するという歴史的な決断に踏み切ったほか、ロシアのパイプライン「ノルドストリーム2」を凍結するという大胆さを発揮しました。志を同じく、北大西洋条約機構(NATO)の欧州加盟国中で最大の防衛支出を持つ国として、英国はウクライナへの次世代型対戦車兵器や対空ミサイルの供給を拡大しています。このほか、我々がロシア産石油ガスへの依存を低減できるようにするために同盟国と協働しています。容易なことではありませんが、自由と安全を最優先しなければなりません。

主権と安全のために立ち上がる同志を増やすことで、対応手段を広げます。プーチン氏はウクライナに全面戦争を仕掛けるとともに、世界中の自由の基盤を真っ向から侵害しています。だからこそ我々は、主権のために立ち上がる意志がある世界中の国々に手を広げ、世界的な連立を築く必要があります。


第1位:J80 北本聖月

 ウラジーミル・プーチン大統領指揮のもと行われているウクライナへの不当かつ違法な侵略行為をうけて、G7は今再び政治的に結束し、共に決意を固めている。昨年は英国、今年はドイツが議長国としてリーダーシップを発揮し、G7はかつてないほどに団結を深めている。ショルツ首相を議長として昨日ブリュッセルで行われたG7サミットでは、ロシアの侵略行為に対して共に立ち向かっていくという我々同盟国の決意が強固なものになった。

 1か月前にロシア軍が侵攻を開始したとき、プーチンは、我々が手を出さず黙っていることを想定していた。しかし我々同盟国は強い決意のもとに団結し、プーチンの軍事計画を頓挫させるために、世界でも前例のない厳しい制裁を科した。G7はこの国際的対応の先頭に立ち、ロシアによる侵略に加担するものすべてを対象にした措置をとっている。

 我々は、ロシア政府に対して繰り返し警告していく。英国が議長国となり2021年12月にリバプールで開催したG7外相会合において、私はドイツのアンナレーナ・ベアボック外相をはじめとする各国の外相と共に、ウクライナに対するいかなる侵略行為に対しても厳しい制裁をもって断固対応していく姿勢を明確にしていた。

 民主主義を掲げる我々同盟国は世界経済の半分以上を占めており、制裁措置の数々を通して比類ない影響力を行使できる。議長国ドイツのもとに我々が行ってきた対応措置を通して、このミッションにおける最重要調整機関としてのG7の立場は確固たるものとなった。我々同盟国は共に、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)、銀行、企業に対する制裁措置をとり、プーチン政権への資金供給を妨げ、侵攻継続に必要な力を削いできた。

 昨日、我が英国の首相はG7各国のリーダーと会談を行い、今後の対応について協議した。ジョンソン首相は、プーチンの攻撃に対抗して防衛力を増強し形勢を逆転しようとするウクライナの人々に対し、同盟国と協力して軍事的および経済的支援を行っていくという英国の決意を明確にした。

 こうした決意のもと、我々はさらに対応措置を強化し、これまで以上に厳しくかつ広範囲にわたる制裁を加えることで、プーチンのウクライナにおける作戦が確実に失敗に終わるよう追い込んでいく。プーチン政権を支援、あるいはその行動をほう助するような新産業や個人を対象とし、制裁措置を強化する。

 我々は同盟国と協力して、ロシアが制裁を回避できるような抜け穴を塞ぎ、制裁の影響を和らげるために第三者がロシアに手を貸すことができないようにする。プーチンに最も近いロシアの企業やオリガルヒに対して、さらに圧力を強めていく。プーチンのとりまきに向けた我々のメッセージは明確だ。ロンドンはハムステッドの住宅地から、ドイツはハンブルクの港まで、隠れる場所などどこにもないということだ。

 ショルツ首相が議長として防衛と安全保障に関する重大な決断を下し、一連の対抗措置における転換点をもたらしたことを称賛する。ショルツ首相は、ドイツの防衛費を増やし、軍事援助を開始することでウクライナの自国防衛を支援するという歴史に残る決断を下した。彼はさらに、ロシアの天然ガスパイプラインであるノルドストリーム2の計画を停止するという決断にも踏み切った。ドイツと同様の決意のもと、英国はNATO加盟国のうち欧州最大の防衛支出を誇る国として、対応措置を強化し、ウクライナに次世代型対戦車兵器と防空ミサイルを供給する。同時に我々は同盟国と共に、ロシア産の石油と天然ガスへの依存から脱却していく。道のりは困難かもしれないが、自由と安全保障が最優先であることは言うまでもない。

 主権と安全保障を守るため、我々はより多くの同胞と結束し、対応措置の規模を拡大していく。プーチンはウクライナに対して全面戦争をしかけており、それによって世界規模で自由の基盤が真っ向から脅かされている。だから我々は、主権のために立ち上がる意思がある世界中の国々に呼びかけることで、国際的な協調体制を確立していく必要があるのだ。