日付:
2014年12月6日
時間:
2:30 午後 - 12:00 午前

パート1:「日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で」の英訳にあたって

パート2:翻訳ワークショップ

講師:ジュリエット・ウィンターズ・カーペンター

開催日:2014年12月06日(土)

時間:14:30~16:30(終了後6時より忘年会)

会場:U’s2(ユーズ・ツウ)3FルームD

所在地:大阪府大阪市北区梅田2-1-18(JR大阪駅/地下鉄梅田駅徒歩5分)(地図

電話番号:06-6345-1325

参加費:SWET/JAT会員1,000円/非会員1,500円

英訳原稿ダウンロードはこちらから

英訳提出(任意):12月3日水曜日締切

予約、お問い合わせ:KAT

講演について

「日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で」(英題「The Fall of Language in the Age of English」)の英訳にあたって:水村美苗著、吉原 真里およびジュリエット・ウィンターズ・カーペンター共訳「日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で」が、コロンビアユニバーシティプレスから2015年1月発刊予定。

同著は、第8回(2008年作品対象)小林秀雄賞を受賞。気鋭の現代フィクション作家によるこのベストセラーは、英語が圧倒的な勢いで普遍語(共通語)として君臨しようとする時代に、現地語(母国語)の輝きを死守しようする苦悩を如実に描いている。普遍語は、未来へと歩を進める人間社会において、常に重要な役割を果たしている。そしてグローバル化が進んだインターネットの世界では、急速な勢いで英語が人類唯一の共通言語になろうとしている。水村氏は、本著において個人や民族が様々な言語で表現を紡ぎ出す現象をじっくりと考察している。そこには、こうした言語こそが、多彩な文学を生みだし、その文学が人間性をはぐくみ豊かにするという認識がある。

本著は、2008年に発表されるや否やセンセーションを巻き起こし、日本のアマゾンで売上No1を獲得。本著を巡り、賛同者と批判者の間で論議が白熱した。本講演では、ジュリエット・ウィンターズ・カーペンター氏が、本著の概要を説明し、なぜこうした賛否両論が巻き起こったのかを考察する。また、本著が吉原氏および水村氏と協力して英訳されたいきさつや、豊かなアイデアと分析を紹介するだけではなく読み物としても優れており、日本語研究や書き言葉に興味のある人々に広く訴える同著に対するカーペンター氏独自の見解も紹介する。

英訳ワークショップ

ワークショップに参加される方は、本著から今回のワークショップのために抜粋した短い文章を予めダウンロードして、その文章を英訳してください。12月3日までに提出して頂いた英訳は、名前を伏せてカーペンター氏に転送します。同氏がその英訳をチェックし、ワークショップでフィードバックを行います。英訳の提出は任意ですが、非常に貴重な機会ですので提出されることをお勧めします。

パッセージのダウンロードはこちらから

43ページの「私はくり返し思った。」から44ページの終わりの「深くつながっていたか」までを英訳してください。

英訳は、DOC、DOCX、またはRTFファイルで 12月3日(水)までにまで提出してください。

講演者プロフィール

ジュリエット・ウィンターズ・カーペンターは、米国中西部出身。ミシガン大学ではエドワード・サイデンステッカー氏に日本文学を師事、その後東京のアメリカ・カナダ大学連合日本研究センターでさらに研究を重ねる。1980年、安部公房『密会』の英訳で日米友好基金文学翻訳賞受賞。その後の翻訳活動は、ミステリー、民話、ロマンス小説、俳句、短歌、歴史小説、仏教哲学に関する書籍など多岐にわたる。円地文子、宮部みゆき、万智俵、渡辺淳一の代表作の翻訳にも携わる。日露戦争を題材にした司馬遼太郎の歴史小説『坂の上の雲』の翻訳プロジェクトにも参加。京都に居を構えて久しく、同志社女子大学で教鞭をとり、『Seeing Kyoto』を発表。エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を戦後日本に舞台を移して書き換えた水村美氏の『本格小説』の翻訳は、2014年ATA Lewis Galantiere賞ならびに次世代インディーブック賞のフィクション部門グランプリを受賞。