日本翻訳者協会 (JAT) 医薬翻訳グループ JATPHARMA では、10月15日 (日) に京都で対面セミナーを開催します。時間は午前9時から午後5時まで、セミナー後には懇親会もあります。
午前は、名川文清先生による免疫系・抗体医薬に関するプレゼンテーション (90分) と、山本隆之さんによる単価交渉に関するプレゼンテーション(いずれも日本語で行います)。交流を兼ねた昼食の後には、参加型ワークショップで楽しく学べます。
参加費は、JAT会員3500円、非会員4000円です。懇親会の場所、費用等については後日連絡します。昼食は各自ご用意ください(お弁当の購入には、会場近くのJR京都駅や伊勢丹が便利です。会場ではお弁当を囲んで歓談する予定です)。申込は下の「+」をクリックしてお申し込みください。
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お問い合わせ:ben AT MARK j-translate.com ご連絡の際は、「AT MARK」を「@」に変えてください。
PROGRAM
- 8:50 - Check-in
- 9:00 - Opening remarks
- 9:20 - 10:50 免疫の仕組みと抗体医薬 by Dr. Fumikiyo Nagawa
- 10:50 - 11:10 Break
- 11:10 - 11:50 インフレに負けない!翻訳価格アップの方法 by Takayuki Yamamoto
- 11:50 - 13:30 Lunch in room (buy a bento/lunch on your own)
- 13:30 - 14:15 Workshop part 1: メディカル分野における英訳ポストエディットの方法 by Takayuki Yamamoto
- 14:15 - 14:45 Short break followed by networking
- 14:45 - 16:00 Workshop part 2: Collaborative Translation: Getting hands on with drug safety translation (full and PTE)
- 16:00-16:45 JATPHARMA needs your input (suggestions for events, blog, online community, repository for translator resources, email list for future JATPHARMA events)
- 16:45 - 17:00 Vacate room, move to post-meeting get-together venue
- 17:30 - 20:00 Post-meeting get-together
Abstracts and Bios
免疫の仕組みと抗体医薬(名川文清氏)
「概要」
免疫は、極めて巧妙な生体防御システムであり、私たちの健康に大きな役割を果たしている。免疫は、すべての生物が持つ「自然免疫」と、脊椎動物が持つ「獲得免疫」とに大きく分けられるが、両者は相互作用しながら機能している。本講演ではまず、主に獲得免疫の基本的な仕組みについて解説する。次に、この知識を基に、近年開発が加速している抗体医薬について、自己免疫疾患、アレルギー、癌など、免疫に関連する疾患や治療法と関連付けながら概説する。
「略歴」
<学歴> 兵庫県西宮市生まれ、神戸高校卒。京都大学大学院理学研究科生物物理学専攻博士課程修了まで27年間、関西で過ごす。
<職歴> 湧永製薬(株)中央研究所研究員(広島県安芸高田市)(遺伝子工学)、マサチューセッツ工科大学博士研究員およびホワイトヘッド研究所客員研究員(酵母の分子遺伝学)、カリフォルニア大学バークレー校博士研究員(免疫学、神経科学)、基礎生物学研究所助手(愛知県岡崎市)(免疫学、神経科学)、東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻講師(免疫学、神経科学)。2019年3月に定年退職。
<翻訳歴>2012年より医学論文の翻訳などを開始。2018年2月にAdvanced Professional Translator (APT)(医学・医薬、英日)(日本規格協会)として登録された。日本翻訳者協会(JAT)、日本翻訳連盟(JTF)会員。
<趣味>チェロ、コーヒー(J.C.Q.A.コーヒーインストラクター2級)
<主な論文> Evolution of adaptive immunity: implications of a third lymphocyte lineage in lampreys. Bioessays (2014); Regulation of antigen-receptor gene assembly in hagfish. EMBO reports (2010); Antigen-receptor genes of the agnathan lamprey are assembled by a process involving copy choice. Nature Immunology (2007); Control of gene expression by artificial introns in Saccharomyces cerevisiae. Science (1989); The relationship between the “TATA” sequence and transcription initiation at the HIS4 gene of Sacchromyces cerevisiae. Proc.Natl.Acd.Sci.USA (1985)
タイトル①:インフレに負けない!翻訳価格アップの方法(山本隆之氏)
概要
翻訳者にとって、翻訳価格を上げることは重要なテーマであるが、実際に取引先への価格アップの申し入れは取り組みにくく、価格交渉を行う翻訳者は少数である。一方で、コロナ禍や国際情勢を起因とする最近のインフレや、2023年10月からのインボイス制度開始により、これまでの価格のままでは翻訳者の収入を維持することは難しくなってくる。このプレゼンテーションでは、直近行った以下の価格アップの方法について、個人的な経験を説明する。
- 既存取引先に対する翻訳価格値上げの申し入れ
- 海外企業との取引開始
タイトル②:メディカル分野における英訳ポストエディットの方法-一例として- (山本隆之氏)
概要
近年メディカル分野の翻訳では、機械翻訳(MT)+ポストエディット(PE)が普及し、重要な翻訳手段の一つとして認識されている。このWorkshopでは、英訳のPE(Full Editing)について、私が普段意識している事項をまとめ説明する。
主な内容
・人間が得意なこととMTが得意なことの違い
・MTの手順
・東京外国語大学卒(アラビア語専攻)
・2006年~2015年
自動車部品メーカーや電機メーカーで営業・マーケティングなどを担当
・2016~2018年
国内CROでCIOMSの翻訳およびQCを担当(英訳がメイン)
米国シカゴ大学Medical Writing and Editing Certificateを取得(2017年)
・2019年~
フリーランス翻訳者としてプロトコル、CSR、CTD、ICF、照会事項、症例報告などの主に英訳に従事(ポストエディットも含む)